紀元前5世紀のシチリア島南部、ゲラで造られたテトラドラクマ銀貨。ゲラ(現在のジェーラ市)はロードス島やクレタ島など、エーゲ海に島々からの移住者によって建設された植民都市であり、ゲラ川流域を中心として勢力を拡大させました。シチリア島内でも有力な都市国家の一つでしたが、度重なる人口流出に加えて紀元前5世紀末、カルタゴ軍による侵攻と破壊を受けて衰退しました。
コインには、筋骨隆々とした
人面牛の上半身像が表現されています。この人面牛は、ゲラ川の守護神(または精霊)を表現したものと考えられています。上部には発行都市ゲラの名を示す
「ΓΕΛΑΣ」の銘が刻まれています。
人面牛の打ち出し具合、造型は素晴らしく、深いトーンのかかり具合など、古代の芸術品と呼ぶに相応しい風格。
宝品としてコレクションに加えるのにお奨めの逸品です。
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