• ハドリアヌス帝/皇帝とアレクサンドリア女神
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【ハドリアヌス帝 エジプト属州訪問記念貨】

 このテトラドラクマ貨はローマ帝国属州支配下のエジプト(当時の名称は「アエギュプトゥス」)で造られ、現地で流通したものです。当時のエジプト属州ではローマ本国とは異なるギリシャ幣制=ドラクマ単位の通貨が一般的であり、現地民の経済に併せたコインが発行されていました。しかし一般市中で流通したコインであった為、主に銅貨や青銅貨を中心に造られています。このテトラドラクマ貨の場合、「Billon」と呼ばれる低品位の銀素材で造られています。

 このコインはハドリアヌス帝(在位:AD117年~AD138年)のエジプト巡幸を記念して発行されました。その治世中に北はブリタニア、南はエジプトまで帝国中を視察したハドリアヌス帝は、別名「旅する皇帝」とも呼ばれました。特に温暖なエジプトを気に入り、愛人である美青年アンティノウスと共に長く滞在したと記録されています。

 コインの裏面にはハドリアヌス帝と、皇帝を出迎える属州都アレクサンドリアの女神が表現されています。間に刻まれた「IE」の銘は、ハドリアヌス帝の治世年数を示しており、ハドリアヌス帝のエジプト訪問=コイン発行年(AD130年)を示しています。
 女神は皇帝に麦穂を授けており、皇帝によるエジプト訪問を歓迎すると共に、ローマ本土への穀物供給を約束する意味が込められています。当時のエジプトは「ローマ帝国の穀物庫」と呼ばれ、ローマ市民の食糧供給を担った重要な属州でした。その為、アウグストゥス帝の時代から皇帝直属の属州として繁栄しました。


 

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