フィリップス1世(在位:AD244年~AD249年)は史上初のアラビア出身皇帝であり、「フィリップス・アラブス」の異名を持つ。その治世中にローマ建国千年祭を盛大に催行したことで知られる。またキリスト教徒に対して寛容であったことから、後に「史上初のキリスト教徒皇帝」と伝承された。
アントニニアヌスをはじめローマ時代の銀貨は壺などに入れられ、まとまった状態で出土するケースが多い。出土したコインは泥土に汚れ酸化も激しいため、特殊な洗浄薬液に浸けて意匠を明らかにし、上のイメージ写真のように乾かして判別する。