裏面のアウローラは、ギリシャ神話で「エオス」の名で知られる曙、夜明けの女神です。太陽神 ソルと月の女神 ルーナーとは、姉妹の間柄とされていました。
　古代ローマのコインに表現されたアウローラは、着物をなびかせて軽やかに浮遊しながら、兄であるソル神の太陽馬車を牽く馬の手綱を握っています。夜明けの女神 アウローラが、太陽を先導して朝を連れて来る様子を象徴的に描いたものです。
　アウローラの名は、後世において「オーロラ」として知られるようになり、幻想的な北極圏の光を示す名となりました。