• アウグストゥス帝/裏切りの巫女タルペーイア
672636_01.jpg
  • 価格:0円(税込)

商品説明

▼ 商品説明の続きを見る ▼

注文

在庫 ×

お気に入りに追加済

 紀元前1世紀末のローマ帝国で発行されたデナリウス銀貨。表面には、アウグストゥス帝(在位:BC27年~AD14年)の横顔肖像が打ち出されています。左右には「CAESAR AVGVSTVS(カエサル・アウグストゥス)」の銘が刻まれています。


 裏面には、ローマ建国神話に登場する巫女タルペーイアが、大量の円盾によって押し潰されている様子が表現されています。タルペーイアはもともとタルペイウス族の祖神、または断崖の岩を守る女神と考えられています。しかし時代が経ると共にその意味は変化し、サビニ族との戦争時にローマを裏切って殺害された巫女の名とされました。

 ローマが建国されて暫く後、近隣のサビニ族とローマとの戦争が始まりました。ローマ軍が守っていた砦は守りが堅く、サビニ族の王ティトゥス・タティウスは強固な守備を突破する為、密かに内通者を探していました。そこに、ローマの巫女であったタルペーイアが現われ、タティウス王の「腕につけているもの」を見返りとして要求し、サビニ族の軍勢を砦に手引きしたのです。
 砦の占領後、タルペーイアは約束どおり、「腕につけているもの=金・宝石でできた腕輪や指輪」を渡すようタティウス王に要求しましたが、王は指輪や腕輪と共に、腕につけていた重い防御盾を彼女に投げつけました。すると他のサビニ族の兵士達も、持っていた円盾をタルペーイアに一斉に投げつけ、彼女はその重みで圧死したと云われています。

   tarpea.jpg

                 盾に押し潰されるタルペーイア

 その後、タルペーイアが埋葬された砦の崖近くは「タルペーイアの岩場」と呼ばれ、罪人の処刑(=崖からの突き落とし)が行われるようになったということです。


 

価格:0円(税込)