商品説明
19世紀~20世紀初頭のイギリスではコインの図柄をエナメルによって彩色し、ペンダントやブローチにする工芸品が流行しました。こうしたコインジュエリーは「ヴィクトリアン」と通称され、熟練の職人による繊細な作業によって、多種多様な作品が生み出されていました。現在では再現困難な、アンティークコインジュエリーです。
使用しているコインは200年前、ジョージ3世の時代に発行された6ペンス銀貨です。連合王国の豪華なマント紋章が水色を背景とし、紋章内部はそれぞれの構成国をイメージした赤(=イングランド)、青(=スコットランド)、緑(=アイルランド)で彩られています。
イギリスの古い言い伝えでは、結婚式で花嫁の左の靴の中に6ペンスコインを入れておくと、その後の結婚生活が幸せでお金に不自由しなくなると云われています。イギリスでは古くから6ペンスはラッキーコインとして親しまれてきました。18世紀から歌い継がれてきたイギリスの民謡「マザーグース」には「6ペンスの唄」も含まれており、一般市民にとってなじみの深いコインでした。
その由来には諸説ありますが、6ペンスは最も小さな単位の銀貨だったため、一般庶民が日常的に手にしやすいコインだったこと、また西洋では銀が魔除けの意味を含んでいたことなどが挙げられています。