19世紀~20世紀初頭のイギリスではコインの図柄をエナメルによって彩色し、ペンダントやブローチにする工芸品が流行しました。こうしたコインジュエリーは「ヴィクトリアン」と通称され、熟練の職人による繊細な作業によって、多種多様な作品が生み出されていました。現在では再現困難な、アンティークコインジュエリーです。
この大型のコインブローチは100年以上前の職人によって製作され、当時の上流階級に属した貴婦人の胸元を飾っていたものとみられます。上部には金具を取り付け、ペンダントとしても使用できるように工夫されています。
コインは18世紀末、イギリスで発行された大型の2ペンス銅貨です。その大きさと独特な見た目から「車輪銭(Cartwheel)」の愛称でも知られています。このコインに表現されているブリタニア女神像にエナメル加工を施し、色鮮やかな女神像を再現しています。また金メッキ加工も施され、上品かつ豪華な一品に仕上げています。
ブリタニア女神は大英帝国の守護神としてコインや勲章のモティーフに取り上げられてきました。英国を外敵の脅威から保護し、繁栄を約束するとされています。
ブリタニア女神のイメージ 世界に一点だけのアンティークコインジュエリー。大英帝国の繁栄を象徴するような大型コインです。