- イギリス 1シリング銀貨 ヴィクトリアンコインブローチ
商品説明
19世紀~20世紀初頭のイギリスではコインの図柄をエナメルによって彩色し、ペンダントやブローチにする工芸品が流行しました。こうしたコインジュエリーは「ヴィクトリアン」と通称され、熟練の職人による繊細な作業によって、多種多様な作品が生み出されていました。現在では再現困難な、アンティークコインジュエリーです。
使用しているコインは18世紀初頭、アン女王の時代に発行された1シリング銀貨です。スターリングシルバー(Silver92.5%)で製造されたこのコインは、当時のイギリス国内で広く流通したコインのひとつでした。
連合王国の紋章は色鮮やかに、内部の装飾まで彩色され、深いネイビーブルーが海洋国家となった大英帝国を象徴しています。周辺の文字銘まで丁寧に縁取られ、細やかな職人の技術力が垣間見えます。
アン女王(在位:1702年~1714年)治世下の1707年、同君連合国だったイングランドとスコットランドは正式に合邦され、大ブリテン(=イギリス)として一つの国家となりました。コインに配されている盾の一つには、イングランドの国章(三頭のライオン)とスコットランドの国章(一頭のライオン)が組み合わされて表現されています。
エナメル彩色を施した表面部分は、傷や剥落を防ぐための厚手のガラスで保護されています。当時の職人による気遣いが感じられる細工です。