• ヴィクトリアンコイン フランス 5フラン銀貨 ルイ・フィリップ1世
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  • 価格:44,000円(税込)

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 19世紀~20世紀初頭のイギリスではコインの図柄をエナメルによって彩色し、ペンダントやブローチにする工芸品が流行しました。こうしたコインジュエリーは「ヴィクトリアン」と通称され、熟練の職人による繊細な作業によって、多種多様な作品が生み出されていました。現在では再現困難な、アンティークコインジュエリーです。

 使用しているコインは1834年にフランスで発行された5フラン銀貨です。加工の跡から、ブローチとして使用していたことが分かります。

 表面には、当時のフランスの国王ルイ・フィリップ1世(在位:1830年~1848年)の横顔肖像が表現されています。背景部分はネイビーのエナメルで彩色されており、銘文まで抜き出した大変丁寧な仕上がりです。

 ルイ・フィリップ1世は1830年7月に勃発した市民革命、通称「七月革命」によって王位に就き、資本家や自由主義者をはじめとする市民の支持を基盤にしていました。コインには「ROI DE FRANCE (フランスの王)」ではなく、市民を代表する意味を込めて「ROI DES FRANCAIS (フランス人の王)」の称号が刻まれています。

 当初は「市民の王」として期待されたルイ・フィリップは、資本家や銀行家などのブルジョワジーを優遇する姿勢から次第に労働者の支持が離れ、「株屋の王」「洋梨(頭部の形から)」などと皮肉られるようになりました。即位から18年後の1848年2月には再び市民が蜂起し、今度は自らが革命によって退位、亡命することとなりました。


 

価格:44,000円(税込)