表面には月桂冠を戴く
皇帝ネロ(在位:AD54-AD68)の横顔肖像が打ち出されています。後世では「暴君」の代名詞となったネロ帝ですが、このコインでは若々しい青年像として表現されています。
裏面にはネロ帝の
皇妃ポッパエアが表現されています。その当時ローマの上流階級で流行したヘアスタイルを施し、小さくふっくらした丸顔の女性像です。
後世に描かれたポッパエア妃とネロ帝 ポッパエア・サビナはネロ帝の友人であったオットー(*後に皇帝)の妻でしたが、ネロ帝に見初められて愛人となりました。その後、自らの権勢欲を満足させるためネロ帝を唆し、実母アグリッピナや前の皇妃オクタウィアを殺害させて皇妃の座を手に入れたと云われています。
ポッパエアは妖艶で類稀な美女として後世に伝えられました。伝承ではポッパエアは美しい白い肌を保つため、毎日ロバのミルクの風呂に入り、寝る前にはそのミルクを顔に塗っていたとされ、旅行の際には数十頭のロバを引き連れたと伝えられています。夫であるネロ帝は美しいポッパエアを愛し、そのために彼女に操られていたとする歴史家もあります。