表面の
テュケは幸運をもたらす運命の女神とされ、ローマでは「フォルトゥーナ」と呼ばれました。頭部に戴く冠は城壁を表しており、城塞都市セレウケイアの守護女神であることを示しています。
古代ギリシャ・ローマで広く知られたテュケ(フォルトゥーナ)は人々に幸運をもたらす女神とされていました。一方で移り気な性格でもあり、幸運を与える人間の性質を問わず、女神が気に入った人間に好機を与えることもあれば、気まぐれに奪い去るとも云われました。そのため、後世に表現されたフォルトゥーナ像は目隠しをされていたり、不安定なことを象徴する球に乗せられている例が見受けられます。