- モンテネグロ王国 1914 1ペルペラ銀貨 ニコラ1世
商品説明
バルカン半島のモンテネグロは「黒い山」の国名通り山岳地であり、オスマン帝国の影響下に置かれながらも全土を完全支配されるには至らなかった。1878年に独立国として他の欧州諸国に承認され、1910年には公国から王国に改称した。
ニコラ1世はモンテネグロの世襲君主である正教主教のペトロヴィッチ=ニェゴシュ家に生まれ、オスマン帝国からの独立戦争を指導した。1910年にモンテネグロ公から国王に昇格。王女たちはイタリア王妃、セルビア王妃、ロシア大公妃として嫁いだため「ヨーロッパの義父」と呼ばれた。1914年に第一次世界大戦が勃発すると、モンテネグロはオーストリア=ハンガリー軍の侵攻を受け、ニコラ1世と王家は国外へ亡命。その後に進駐したセルビアはニコラ1世の廃位とセルビアへの統合を宣言し、1918年にセルブ・クロアート・スロヴェーン王国(*後のユーゴスラビア)が建国されるとモンテネグロはその構成地域となった。ニコラ1世はこれを不服とし、亡命先のフランスで1921年に崩御するまで王位を主張し続けた。
2006年にモンテネグロが再独立すると政府はペトロヴィチ=ニェゴシュ財団を設立し、ニコラ1世の子孫である王家の当主に大統領と同じ給与を支払うなどの王家礼遇法を採択している。