• カラカラ帝/雌狼とロムルス&レムス
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 小アジア北西部のピシディア地方(*現:トルコ,アンタルヤ県)で発行され、現地で流通した大型銅貨。当時の貨幣単位は不明ですが、大きさや重量からローマ本国のセステルティウス貨に相当する価値があったとみられます。


 コインの裏面には、ローマ建国神話に登場する重要な一場面、幼きロムルスとレムスに乳を与える雌狼が表現されています。テヴェレ川から流れ着いた幼い双子を助けたのは、近くを通りかかった一匹の雌狼でした。

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 この有名なモティーフはローマ本国をはじめ、帝政時代は属州で発行されたコインにも盛んに採用されました。
ローマから遠く離れた地域であっても、ローマ帝国の支配力を誇示する必要があったのかもしれません。特に小アジア西部の都市で発行された銅貨の裏面には、このモティーフを取り入れたものが多く発見・確認されています。


 

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