17世紀のシチリア島はスペイン・ハプスブルク家によって統治され、スペイン王がシチリア王を兼ねていました。
スペインから派遣された副王(総督)は首都パレルモを拠点としてシチリア全域を統治し、王の代理人として権限を執行しました。
　通貨はシチリア王国独自の制度が採用されていましたが、コイン表面にはスペイン王の肖像が用いられていました。このコインでは当時のスペイン王フェリペ3世(イタリア語ではフィリッポ3世, 在位:1598-1621)の肖像が表現され、裏面にはシチリア王国の象徴である鷲が表現されています。