- マケドニア王フィリッポス5世/ルキウス・フィリップス騎馬像
商品説明
フィリッポス5世(在位:BC221-BC179)はアンティゴノス朝マケドニアの王であり、ギリシャ諸都市を影響下に置き勢力圏の拡大を図った。第二次ポエニ戦争時にはハンニバルと同盟を結びローマ軍に対抗したが、長期にわたるマケドニア戦争の末に敗北し、本国以外の領土を手放すなどの後退を余儀なくされた。敗戦後はローマの忠実な同盟者として振舞い、祖国の再建に専念したものの、覇権確立の野望とローマへの不信感は拭えなかった。
コインの表面にはダイアデム(=王権を示す帯)を巻き、山羊の二本角が配されたマケドニア王家の兜を被るフィリッポス5世が表現されている。肖像の右下には「Φ」銘、左上には「ROMA」のモノグラム銘が配されている。
裏面には騎馬像が表現され、台座部分には発行者ルキウス・フィリップスを示す「(L・)PHILIPPV(S)」銘が配されている。下部には当時のデナリウス銀貨が、アス銅貨16枚の価値に相当することを示す「XVI」のモノグラム銘が配されている。
この意匠はローマの東方での勝利を象徴すると共に、発行者ルキウス・フィリップスが自身の名前に掛けて表現したものとみられる。