商品説明
紀元前3世紀の古代エジプト王国で発行されたテトラドラクマ銀貨。このコインはプトレマイオス朝エジプトのファラオ、プトレマイオス2世の治世下、フェニキアの都市ティルスで造られました。
表面にはプトレマイオス朝の創始者プトレマイオス1世ソーテール(救世者)の横顔肖像が打ち出されています。頭部にはダイアデム(鉢巻状の帯、ヘレニズム時代の王権の象徴)、首にはアイギス(胸当て)を巻いています。
プトレマイオス1世は自らを美化せず、写実的で正直な自身の肖像をコインに刻ませた初めての君主でした。彼の肖像はプトレマイオス朝エジプトのコインの基本的デザインとして確立し、その後継者たちの時代にも継承されていきました。
裏面にはギリシャ語銘による王の名と、ゼウス神の聖鳥である大鷲が表現されています。この大鷲はプトレマイオス朝の象徴であり、エジプトにおける神聖な王権を示すものでもありました。