• トラヤヌス・デキウス帝/ダキア女神
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 表面には冠を戴くデキウス帝(在位:AD249-AD251)の横顔肖像が打ち出されています。デキウスはもともとパンノニア出身の軍人で、フィリップス・アラブス帝によってドナウ川方面軍を任されていた時に叛乱軍に皇帝として擁立されました。その後フィリップス帝との戦いに勝利し、即位に際して偉大な五賢帝にあやかって「トラヤヌス・デキウス」を名乗りました。在位中は落雷に見舞われたコロッセオの修復に取り掛かるなどの活躍も見せましたが、ゴート族の侵攻の際に自ら先頭に立って戦い、あえなく戦死しました。ローマ帝国史上、外敵との戦いで戦死した皇帝はデキウスが最初と云われています。

 裏面にはダキア属州(*現在のルーマニア)を具現化した女神像が表現されています。女神は狼の頭部を模したダキアの軍旗「ドラコ」を携え、周囲部にはダキアを示す「DACIA」銘が配されています。



 アントニニアヌス銀貨はカラカラ帝による通貨改革によって初めて発行され、名目上はデナリウス銀貨2枚分の価値があるとされていました。アントニニアヌスとは後世の貨幣学上の通称であり、カラカラ帝の本名「アントニヌス」から名付けられました。そのため、この当時何と呼ばれていたかは分かっていません。

 デナリウス銀貨より重く、直径が明らかに大きくなっている点、また皇帝肖像が月桂冠ではなく、太陽を表現した「光の冠」と呼ばれる独特な冠を戴いている点が特徴です。

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 アントニニアヌスをはじめローマ時代の銀貨は壺などに入れられ、まとまって出土するケースが多くあります。当時の人々が蓄財用に埋蔵していたものとみられ、その後回収することができなかったものが後世に発見されます。出土したコインは泥土に汚れ酸化も激しいため、特殊な洗浄薬液に浸けて意匠を明らかにし、上のイメージ写真のように乾かして判別します。


 

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