エーゲ海のロードス島で造られたドラクマ銀貨。凛凛しいヘリオス神の横顔像、美しいバラの花が表現された、保存状態の良いコインです。
ロードス島は太陽神ヘリオスに捧げられた島と云われ、この島中に咲き誇り、太陽神も気に入ったとされるバラの花が象徴とされます。英語名ではそのまま「ローズ島」とも呼ばれているほどです。ヘレニズム時代、ロードス島はプトレマイオス朝エジプトなどの庇護を受けながら、エーゲ海貿易の拠点として大いに繁栄しました。
ロードス島のヘリオス神に対する思い入れは強く、世界七不思議にも数えられた「ロードスの巨像」は太陽神ヘリオスを表現したものでした。港の入り口を跨ぐようにして建てられ、灯台の役割も果たしたとされています。
ロードス島の巨大へリオス神 (想像図) 伝承によれば高さ50mにも及ぶ巨象であり、当時の世界でも最高建築のひとつでしたが、BC226年の大地震によって倒壊し、後にその残骸すら跡形も無く撤去されました。