• 第三共和政フランス 1899 10フラン セレス女神
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 19世紀末のフランスで発行された10フラン金貨。表面に表現されているセレス (またはケレス)は、豊穣をもたらす古代ローマの女神であり、古代ギリシャ神話のデメーテールに相当します。農業国フランスにふさわしいデザインであり、頭部には麦穂の冠を戴いています。

 デメーテールは春をもたらす女神ペルセフォネの母親とされ、ギリシャ神話では冥界の主神ハデスにさらわれた娘を探し彷徨う物語が知られています。母と娘は再会が叶いましたが、既にハデスの正妻に迎えられていたペルセフォネは一年の1/3を冥界で過ごすことになりました。その間、母親のデメーテールは落ち込んでしまうため地上は冷え込み、作物が実らない「冬」になります。そしてペルセフォネが冥界から母親のもとに帰ったときには、喜びに満たされるため地上は「春」になるとされています。


 

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