商品説明
紀元前2世紀半ば、共和政時代の古代ローマで発行されたデナリウス銀貨。繊細な意匠と、長年の保存によって経年変化した銀の風合い、古代コインらしい美しさを兼ね備えています。
表面には、翼のあるフリギュア様式の兜を被る女神 ローマの横顔像が打ち出されています。ローマ神は都市国家ローマの象徴であり、守護女神とされていました。右下に打たれた「X」銘は当時のデナリウス銀貨一枚が、アス銅貨10枚の価値に相当したことを示しています。
裏面のディオスクロイは、もともとギリシャ神話で『神の双子』と呼ばれたカストルとポリュクス兄弟。かつてレギルス湖の戦闘で騎馬兵士姿の双子神がローマ騎兵隊の先頭に現われて闘い、ローマ軍が勝利したという伝説が生まれました。以降、戦勝記念や祈念の意味を込めてコインの裏面に度々表現されました。このコインでは、下部に発行都市を示す「ROMA」銘が配されています。