19世紀のアメリカで発行、流通した1ドル銀貨。西部劇で頻繁に登場するコインとして知られ、発展期のアメリカを象徴するようなたくましいリバティ像が特徴です。このリバティ像をデザインしたジョージ・T・モルガン氏にちなみ「モルガンダラー」の愛称で呼ばれています。

　モルガンは友人から紹介された女性教師アンナ・ウィレス・ウィリアムズ(1857年～1926年)をモデルとして、このリバティ像を作成しました。やがて1ドル銀貨が発行されアメリカ中で流通し始めると、そのモデルがアンナであることが知れ渡り、アンナの元には多くの手紙や訪問客が訪れるようになりました。しかしアンナ自身は自らが有名になることを好まず、生涯モデルになったことを詳しく話そうとはしませんでした。