【ベッサラビア地方再統合記念銀貨】 ベッサラビアは現在のモルドバ共和国にあたる地域であり、歴史上、ロシアとルーマニアがその帰属を巡って争われた地方でした。19世紀初頭、当時のロシア帝国はルーマニア人が多く住むベッサラビア地方をオスマン=トルコ帝国から割譲されました。その後、ルーマニアがトルコから独立して以降、ベッサラビアの地を奪還することは、民族の悲願となったのです。
北東部の赤く示された地域がベッサラビア地方 1917年のロシア革命によってロシア帝国が崩壊すると、ベッサラビアは第一世界大戦の戦勝国となったルーマニアに再併合されますが、1940年にソ連に再び占領されました。
しかし1941年、枢軸国側としてソ連に宣戦布告したルーマニアによって三度統合されました。この銀貨は、その際に記念として発行されたものです。
第二次世界大戦後、敗北したルーマニアは、ソ連によって三度ベッサラビアを割譲させられました。1991年のソ連解体後はルーマニアに再統合されず、モルドバ共和国として独立を果たしました。