商品説明
裏面のデザインはAD348年に開催されたローマ建国1100年祭を記念したものとされ、帝国内各都市の造幣所で発行された。周囲部には「FEL TEMP REPARATIO (=FELICIVM TEMPORVM REPARATIO 幸福な時代の回復)」銘が刻まれている。
尚、シリア属州のアンティオキアで発行されたこのタイプでは、落馬してとどめを刺されようとしている男性に頬髯が加えられている。各都市で発行されたコインの裏面デザインはおおむね共通だが、ほとんどの場合、敵兵の顔は無髭で表現されている。この意匠はシリア属州を脅かしていたササン朝ペルシアの王を表しているとされ、槍を刺すローマ兵士は皇帝コンスタンティウス2世自身と解釈される。