表面には月桂冠を戴く
アポロ神(アポロン)の横顔像が打ち出されています。月桂樹はアポロ神の聖樹とされ、様々なコインに表現されたアポロ神はほぼ月桂冠を戴いています。
古代ギリシャ神話のオリュンポス十二神に数えられるアポロは、大神ゼウス(=ローマのユーピテルに相当)の息子であり、月の女神アルテミス(ダイアナ)とは双子の関係とされています。詩歌や芸術の才能を司り、神託をもたらす予言の神とされました。また、治癒や弓術、光明といった様々な側面を持つ神として、古代ギリシャ・ローマ時代には広く信奉されました。その姿は優美な青年像であり、古代人にとって理想的な「永遠の美」を体現する神として、数多くの彫刻や壁画といった芸術作品に表現されています。
彫刻におけるアポロ神のイメージ