エーゲ海に位置するロードス島は太陽神ヘリオスに捧げられた島と云われ、この島中に咲き誇り、太陽神も気に入ったとされるバラの花が象徴とされます。英語名ではそのまま「ローズ島」とも呼ばれているほどです。
紀元前3世紀、ロードス島はプトレマイオス朝エジプトの庇護を受けながら、エーゲ海貿易の拠点として大いに繁栄しました。
ヘリオス神と
バラを表現したロードス島のコインは各地で受け入れられ、ヘリオス神の美しい正面像から人気があります。
ロードス島のヘリオス神に対する思い入れは強く、世界七不思議にも数えられた「ロードスの巨象」は太陽神ヘリオスを表現したものでした。このコインが造られたと同時期のBC284年に完成したヘリオス像は、交易港の入り口を跨ぐようにして建てられ、灯台の役割も果たしたとされています。
ロードス島の巨大へリオス神 (想像図) 伝承によれば高さ50mにも及ぶ巨象であり、当時の世界でも最高建築のひとつでしたが、BC226年の地震によって倒壊し、後にその残骸すら跡形も無く撤去されました。
このコインはまだ巨大ヘリオス像がロードスの港に聳え立っていた頃、ロードス島の華やかな時代に造られた遺産です。彫刻的な正面象は、2200年前に造られたままの、ほぼ完璧な状態を保っています。