1817年にイギリスで製造されたブロンズメダル。摂政皇太子ジョージ(後のジョージ4世)の一人娘、
シャーロット・オーガスタ王女(1796年~1817年)の死去に際し、追悼祈念のために造られました。
シャーロット・オーガスタ王女は、ジョージ皇太子とキャロライン王妃の間にできた唯一の子どもであり、イギリス女王として即位する可能性が高い王女でした。両親は結婚当初から不仲でしたが、放蕩なジョージ皇太子に気に入られたシャーロットは父親似の恋多き女性として育ちました。1814年にドイツのザクセン=コーブルク=ゴータ家のレオポルド王子と婚約した際も、結婚までに王女が他の男性と駆け落ちするのでないかと心配されたと云われます。
陽気かつ情熱的な性格の王女はレオポルド王子に気に入られ、二人はロンドンで生活しましたが、1817年の妊娠・出産の際に命を落としました。
このメダルでは亡き王女の肖像と、柳の木と壺型の墓標が表現されています。