商品説明
エーゲ海の東部に位置するレスボス島で発行された小さなヘクテ貨。レスボス島の中心都市であるミティリーニ(ミュティレネ)は、小アジア イオニア地方の都市フォカイアとつながりが深く、両都市では同じ規格のヘクテ貨が発行されました。多種多様なデザインのヘクテ貨は小さいコインながら、専門の収集家がいるほど人気があります。
このコインは金と銀の自然合金「エレクトラム」によって造られており、およそ1/6スターテルの価値に相当したとされています。
表面には神話上の怪物ゴルゴン(メドゥーサ)の顔が打ち出されています。ゴルゴンは見るものを石に変えてしまう魔力から、転じて護符、お守りとしての効用を期待されていました。コインだけでなく、兜や鎧、盾や神殿にも用いられたモティーフです。
コイン上のゴルゴンも大きく口を開けて舌を出し、こちらを威嚇しています。周囲の細い線は、ゴルゴンの髪の毛である蛇を表現しています。
裏面には英雄ヘラクレスの横顔が、陰刻によって表現されています。顎髭を蓄えたヘラクレスは右を向いており、頭にはライオンの毛皮を被っています。