☆19世紀、大英帝国が進出したインドで造られた、大変美しい金貨☆イギリスの繁栄を支えた「東インド会社」によって発行されました☆世界史上の名品コインにも数えられる、歴史的にも貴重なコイン☆名匠ウィリアム・ワイオンの手による、若々しく美しいヴィクトリア女王の肖像、そしてインドを象徴するライオンと椰子の木が特徴的です 19世紀にインドで発行されたモハール金貨には、即位して間もない頃の
ヴィクトリア女王(在位:1837年~1901年)の肖像が表現されています。ヴィクトリア女王の64年に及ぶ治世中、イギリスはアジア、アフリカの各地を植民化し、世界中の富によって世界最大の帝国に成長しました。特に、早くからヨーロッパ諸国が目をつけ、進出していたインドを事実上独占したことで、イギリスの繁栄は約束されたといえます。
ヴィクトリア女王 (在位:1837年~1901年) この金貨は、イギリスのアジア進出に貢献した
「東インド会社」によって発行されています。東インド会社は事実上の国策会社であり、中国やインドの貿易を独占的に行っていました。やがて貿易事業だけでなく、現地での活動に大きな権限を得、行政権や軍事指揮権、通貨発行権を有するなど独立国のような地位を確立していきました。
このモハール金貨が発行された時期、東インド会社によるアジア貿易の独占は既に廃止されていましたが、インド各地の支配は東インド会社が行い、会社の名において発行されたコインが多数発行されました。
「モハール」という単位自体はインド独自のものですが、その表面にはイギリス王を刻み、裏面にはインドを象徴するインドライオンが表現された、西洋式の機械打ち金貨でした。そしてライオンの上部には、発行主である東インド会社を示す
「EAST INDIA COMPANY」の刻銘があります。まさに、イギリスによるインド進出、大英帝国の発展と栄光を感じさせる、象徴的な金貨です。
東インド会社発行のモハール金貨は、その後の歴史的背景から、多くが鋳潰されたり、残っていても状態が好ましくないものが多くあります。今回ご紹介する金貨のように、ほとんど傷や磨耗が無いものは大変希少性が高く、貴重な宝物です。