• 古代ギリシャ 紀元前4世紀末 ゼウス神/裸の騎馬少年
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 紀元前4世紀の古代マケドニア王国で造られた、大変美しいテトラドラクマ銀貨です。ほとんど使用された形跡はありませんが、ほどよい経年変色(トーン)が2300年の時の流れを感じさせます。このコインはフィリッポス3世の時代、将軍ポリュペルコンの下で発行されました。

 このテトラドラクマ銀貨は、古代ギリシャコインの代表格の一つとして知られます。表面には、ギリシャ神話の大神ゼウスの肖像が打ち出されています。豊かな頬髯と月桂冠が特徴的なゼウス神の肖像は、神々の王に相応しい威厳に満ちています。このゼウス神の肖像は、マケドニア王国飛躍の礎を築いた王 フィリッポス2世(在位:BC359年~BC336年)の肖像に重ね合せて造られたと云われます。

 裏面には裸の騎馬少年が表現されています。裸馬にそのまま跨った少年の手には、栄光を象徴する椰子の枝葉が握られています。この少年像は少年時代のアレキサンダー大王(アレクサンドロス3世 在位:BC336年~BC323年)を表現したものと云われ、乗馬が得意であった大王を讃えるモティーフとみられています。
 上部にはフィリッポス王の名を示す「ΦΙΛΙΠΠΟΥ」の銘、馬の下部には麦の穂が刻まれています。


 

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