ルキウス・ケイオニウス・コンモドゥス(AD101年~AD138年)はハドリアヌス帝から後継者として見込まれ、皇帝の養子に迎えられました。ハドリアヌス帝の養子になった後には副帝(CAESAR)の称号を与えられ、
「ルキウス・アエリウス・カエサル」を名乗りました。尚、このコインはハドリアヌス帝の治世下、副帝だったケイオニウスが生きていた頃に造られたものであり、表面の右端には副帝であることを示す
「CAESAR」の銘が刻まれています。
若きケイオニウスの彫像 (青年時代) ケイオニウスは執政官に就任した後、パンノニアへ派遣されて軍団を指揮しましたが、ローマ帰還後に病死しました。ケイオニウスの亡き後、ハドリアヌス帝は新たな後継者としてアントニヌス(後のアントニヌス・ピウス帝)を指名します。その際、さらに次の皇帝として少年マルクス・アウレリウスと、ルキウス・ケイオニウス・コンモドゥスの二人を養子にするようアントニヌスに要請しています。
このルキウス・ケイオニウス・コンモドゥスは、亡くなったケイオニウスの息子であり、後にマルクス・アウレリウス帝の義弟として共同統治皇帝になるルキウス・ウェルス帝です。
尚、映画『テルマエ・ロマエ』では俳優の北村一輝氏がケイオニウスを演じたことで知られています。