1世紀の古代ローマ帝国で造られたコインを、重厚感溢れるペンダントに仕上げました。手作りで細かく施したカット枠は、世界に二つと無いオリジナルデザインです。
　使用しているコインはドミティアヌス帝の治世に発行されたデナリウス銀貨です。デナリウス銀貨は納税や貯蓄に用いられた小型の銀貨であり、一般ローマ市民の一日分の生活費に相当する価値だったとされています。

　ドミティアヌス帝(在位：AD81年～AD96年)は即位当初、大衆の支持を得られるような善政を心がけたとされ、完成したばかりのコロッセオで大規模な見世物を催し、ローマ市民の歓心を得ることに腐心しました。しかし自身の暗殺計画が発覚して以降、常に暗殺の脅威に怯え、疑心暗鬼を募らせるようになりました。
　後に「暴君」という評価を受けたドミティアヌス帝の治世は、側近による暗殺という形で幕を下ろしました。繁栄と血によって彩られた、古代ローマを物語るコインです。