コイン豆知識2
コイン豆知識2
世界のコイン入門書が本になりました。
- 金貨の歴史?
- 世界最初の金貨は、小アジアのリディア国王が作ったものですが、この辺り一帯を支配していたアレキサンダー大王(紀元前A・D323~356年)が、スタティル金貨を作りました。 その後、古代ローマ、ビザンチン帝国も大量に金貨を造って支配して、広い範囲に亘って通用させていました。
中世のヨーロッパでは、まずイタリアが中心になって地中海貿易の中心ベネチアではゼッキーノ金貨、文化の中心フィレンツェではフィオリーノ金貨が有名です。
近世に入ってからは、なんといってもナポレオン金貨が有名で1803~1960年まで大量に発行され、フランス人はこの金貨を貯蓄しています。
アメリカではカリフォルニアのゴールドラッシュのあと、1849年から大量の金貨が発行されました。 イーグル・インディアン・リバティの20$・10$・5$が有名です。
イギリスの金貨では1878年に発行された、ヴィクトリアン女王の横顔を描いた5ポンド金貨、1957年発行のエリザベスⅡ世月桂冠ソブリン金貨が有名です。 最近では、アメリカのフランクリンミント社が、中南米諸国に働きかけ、様々の記念コインをプルーフ仕上、数量限定で発行しました。これも外貨獲得を目的とした製作で、コイン業界ではブームを巻き起こしました。 - 金貨は総て、24金?
- 金の品位を表す単位は、カラット(K)です。 金品位1000/1000(純金)はK24で、金品位750/1000はK18、金品位583/1000はK14と表示します。
金貨は発行する国によって金性が異なっています。
⚫ K24コイン (999/1000) カナダ、メイプルリーフ、(英)マン島 キャット ⚫ K23.6コイン (986/1000) オーストラリア ダガット金貨 ⚫ K22コイン (917/1000) (英) ソブリン金貨、イギリス連邦諸国 金貨 ⚫ K21.7コイン (900/1000) (米)インディアン、フランス (マリアンヌ、ナポレオン) メキシコ ペソコイン ⚫ K12コイン (500/1000) バハマ エリザベスコイン、クック島 各種記念コイン - 金貨は毎年どの位輸入されているか?
- 日本では明治以降、金の発行は2回だけです。天皇在位60周年記念と天皇即位記念の10万円金貨のみです。 他の金貨は全て輸入です。 輸入量の推移は日本市場の規模を示す有力な指標です。 又、輸入量で各国の盛衰が読み取れます。
⚫ 1980年 1.2t (クルーガー金貨発売) ⚫ 1985年 7.9t (メイプル、パンダ発売) ⚫ 1986年 (10万円金貨発売、イーグル金貨発売) ⚫ 1988年 15.7t (ブリタリア、ナゲット金貨発売) ⚫ 1989年 13.1t バハマ エリザベスコイン、クック島 各種記念コイン ⚫ 1990年 8.3t - 金貨の種類
- 大きく4つに分けられます。
- 1 オリジナル金貨
- 現在では製造されていない金貨のことで、刻まれた年号はその金貨が法定貨として、発行された年号をしめしています 生産数がきかないので当然プレミアム(割増金、賞金)がつき、価格は金価格+発行枚数+保存状態+現存量で決まります。
- 代表的コイン
- ☆仏 ナポレオン
- ☆ 米 インディアンコイン
- ☆英 ソブリンコイン
- ☆日 慶長小判
- 2 メモリアル金貨
- 何らかの国家的行事などを記念して各国が発行するもので、法定通貨の一種である。 このコインは投資家やコレクターを主な対象にして、限定発行するもので、発行時から額面価格に、金の相場+プレミアムが上乗せされています。 約20年前より、世界中の国が発行し最近は純金(K24)コイン、プルーフ(鏡面)仕上のコインが主流になっています。
- 代表的コイン
- ☆カナダ 100$記念コイン
- ☆イギリス 各種エリザベス女王金貨
- ☆アメリカ 自由の女神コイン
- ☆日本 天皇陛下10万円金貨
- 3 リストライク(最鋳貨)コイン
- 各国が外貨獲得の為に、政府が古典的な金貨を当時の鋳型をそのまま使って鋳造したコインです。
- 代表的コイン
- ☆メキシコ ペソコイン
- ☆オーストラリア ダガットコイン
- 4 ブリオン(地金型)コイン
- 最も地金に近い金貨で、産金国が外貨獲得を目的にして、無制限に鋳造発行されており希少価値は少なく、含有する金の量で価値が決定、売買価格は金相場と比例します。
- 代表的コイン
- ☆カナダ メイプル金貨
- ☆イギリス ブリタリア金貨
- ☆アメリカ イーグル金貨
- ☆オーストラリア ナゲット金貨