ホセ・ラファエル・カレラ・イ・トゥルシオスは中央アメリカ連邦から分離独立したグアテマラ共和国の初代大統領(在任:1844-1865)。保守派を主力とした独裁体制を築き、周辺諸国の軍事介入を防いで終身大統領となった。
　コインには彼の肖像と「R.CARRERA FUNDADOR DE LA RCA. GUATEMALA FRENER F. (=ラファエル・カレラ　グアテマラ共和国の創始者)」銘が配された。

　ラファエル・カレラの肖像を描いたコインは彼の在任中に発行が開始された。ラファエル・カレラは、独立したグアテマラ共和国の独自のコイン発行に熱心であった。特に自らの肖像を描いたコインの発行に強いこだわりをみせ、造幣機械の輸入から試作品が出来るまで関係者を急かし続けたといわれる。自らの肖像が打刻された1ペソ銀貨の試作品を見せられた大統領は大いに感激し、銀貨を持ってきた造幣局長を抱きしめたという。