商品番号:285220
- 発行国:
- 古代ギリシャ
- 地方名:
- イオニア
- 都 市:
- スミルナ
- 発行年:
- BC105-BC95
- 金 性:
- AE(Bronze)
- 表図柄:
- アポロ神
- 裏図柄:
- ホメロス坐像
- サイズ:
- 19.5mm
- 重 量:
- 9.73g
- 状 態:
- VF+
ホメロスは紀元前8世紀頃に活躍したとされる古代ギリシャの叙述詩人であり、代表作の『イリアス』と『オデュッセイア』は地中海文化の発展に大きな影響を与えました。西洋古典の祖であり、最も偉大な詩人として古代ギリシャでは崇敬されていましたが、ホメロス自身の生涯についてはほとんど伝わっていません。小アジアのスミルナが出身地とされ、ミケーネ文化以来語り継がれてきた英雄叙事詩に基づいて二大叙事詩を作ったと考えられていますが、古代より様々な伝承や説が出現し、その人物実在性すら疑問視されました。
英雄叙事詩を語り聞かせるホメロス
(ジャン・バティスト・ルロワール作, 1841年)
ホメロスは吟遊詩人のように各地を遍歴し、人々に叙事詩を語り聞かせていたと信じられていました。当時の多くの吟遊詩人と同じく盲目の姿で表現され、ホメロス伝の一つ『ホメロス讃歌』のアポロン讃歌127行では盲目の詩人として表現されています。
出身地とされたスミルナにはホメロスを奉る神殿(ホメリウム)が建立され、内部には木製のホメロス坐像が安置されていたと云われています。紀元前1世紀の地理学者ストラボンの『地理誌』においても「スミルナ人は自分たちの都市がホメロスの出身地であることを誇示し、貨幣にもそのことを示している」と言及しています。