商品番号:211090
- 発行国:
- ローマ帝国政
- 造幣都市:
- ローマ
- 発行年:
- AD77-AD78
- 額 面:
- デナリウス
- 金 性:
- AR (Silver)
- 表図柄:
- ドミティアヌス
- 裏図柄:
- 雌狼とロムルス&レムス兄弟
- サイズ:
- 17mm
- 重 量:
- 3.46g
- 資 料:
- RC2639/RSC51/RIC241
- 状 態:
- VF+
1世紀後半、フラウィウス朝時代の古代ローマ帝国で発行されたデナリウス銀貨。フラウィウス朝期はローマに現存する円形闘技場「コロッセオ」が建設された時代です。このコインはウェスパシアヌス帝の治世下、ローマ市内の造幣所で造られました。
コインの表面には、次男ドミティアヌスの横顔肖像が打ち出されています。ドミティアヌスは数年後に皇帝に即位しますが、この時期には兄ティトゥスと共に「CAESAR (副帝)」の地位を与えられていました。
裏面にはローマ建国神話に登場する有名な場面、ロムルス、レムス兄弟に乳をやる雌狼が表現されています。古代ローマでは雌狼を「ルパ」と呼んでいましたが、いつしかローマ人にとって雌狼(ルパ)といえば、最も知られた神話に登場する雌狼を指すようになりました。
伝説では、アルバの王女が軍神マルスとの間に授かった双子がロムルスとレムスだったとされています。アルバ王はこの双子を抹殺するよう命じましたが、命じられた兵士はティベリス川に流しました。そして流れ着いた先で狼に見つかってしまいますが、この雌狼は自らの母乳を幼い双子の兄弟に与え、命を救ったのです。
ローマ建国者の出生の奇跡は古代ローマで広く知られ、彫像や壁画にも盛んに描かれたテーマでした。ローマ国家の象徴として、共和政時代~帝政時代にかけて発行された多様なコインにも表現されています。このデザインのコインはまさに古代ローマらしいデザインとして、コイン収集家だけでなく幅広い古美術コレクターにも人気があります。