商品番号:203842
- 発行国:
- 古代ギリシャ
- 地方名:
- レスボス島
- 都 市:
- ミティリーニ
- 発行年:
- BC521-BC478
- 額 面:
- ヘクテ (1/6スターテル)
- 金 性:
- EL
- 表図柄:
- ライオン
- 裏図柄:
- 子牛
- サイズ:
- 10mm
- 重 量:
- 2.56g
- 資 料:
- Sear4240
- 状 態:
- VF+
エーゲ海のレスボス島で造られた極小のヘクテ貨は、「エレクトラム」と呼ばれる金と銀の自然合金によって造られています。レスボス島は小アジア(現在のトルコ)に地理的に近く、コイン造幣の技術や文化も、他のギリシャ諸都市に先駆けて伝播した地と考えられています。
特に、レスボス島の中心都市ミティリーニで発行されたヘクテ(1/6スターテルに相当)はその種類が多岐にわたり、専門的な収集家も数多くいます。バラエティに富んだ中でも、特にこの「吠えるライオン/子牛(陰刻)」のタイプは代表的なタイプです。
表面のライオンは鬣を逆立てて猛々しく咆哮しており、獰猛な雄獅子を見事に表現しています。裏面には子牛の頭部が陰刻によって表現されています。首筋の皺や数珠状の首輪まで、繊細に刻まれています。
まだ拡大鏡も無い時代、当時の職人の手彫り彫刻によって刻まれた造型は、わずか1cm程度のスペースに収められたとは信じられないほどの美しさです。現代の人々をもうならせるほどの繊細な技術を、古代ギリシャ人が持っていたことを示す史料的な価値もあります。
また、この時代に造られたヘクテ貨は、材質とその小ささ、刻印の繊細さから、状態が良いものは貴重です。このコインの場合、造られた当時の繊細さをほぼ完全に形として残しています。