アメリカ合衆国やカナダ、メキシコなど北アメリカ大陸の国々では、数多くの民間銀行が銀行券を発行し、同じ国の中でも様々な紙幣が使用されていました。
広大な国土で、共通の価値を保ったのは政府が発行する「金貨」でした。
19世紀、ゴールドラッシュや西部開拓によって金鉱脈が新たに発見されると、アメリカでは大量の金貨が製造されるようになります。
国王や皇帝がいないアメリカでは、金貨の表面には自由の女神リバティ、裏面には国鳥であるハクトウワシが表現されました。
20世紀になると、よりアメリカらしいデザインとして先住民インディアン(ネイティブ・アメリカン)をデザインするようになりました。
アメリカでは1934年の金準備法によって、その時点で全米の銀行が持っていた金貨が全て回収されています。
それ以前に発行されたアメリカの金貨は、ヨーロッパとは異なる雰囲気を持った素晴らしい芸術作品です。
アメリカの標準金貨
かつてアメリカでは10ドル金貨を「イーグル」愛称で呼び、それを基準として他の金貨も愛称で呼んでいたと云われます。