商品番号:219522
- 発行国:
- 古代ギリシャ
- 地方名:
- セレウコス朝シリア
- 都 市:
- セレウキア・ティグリス
- 発行年:
- BC296-BC281
- 額 面:
- テトラドラクマ
- 金 性:
- AR (Silver)
- 表図柄:
- ゼウス神
- 裏図柄:
- 象のクァドリガ
- サイズ:
- 25.5mm
- 重 量:
- 16.81g
- 資 料:
- Sear6831
- 状 態:
- VF+ toned
象のクァドリガ(四頭立て戦車)が表現された、大変珍しいタイプのテトラドラクマ銀貨。このコインはセレウコス朝の創始者、セレウコス1世によって発行されました。
表面には月桂冠を戴く大神ゼウスの横顔肖像が打ち出されています。マケドニアのアンフィポリスで発行されたテトラドラクマ銀貨のゼウス神と類似しています。
裏面には四頭の象に牽かせた戦車が表現されています。象よりも戦車に乗ったアテナ女神のほうが、より大きく表現されているのがユーモラスです。
象戦車の周囲部には発行者セレウコスの名を示す「ΒΑΣΙΛΕΩΣ ΣΕΛΕΥΚΟΥ (王たるセレウコス)」銘が刻まれています。
象の軍団は古代インドやカルタゴなどで編成されたものが有名です。これらの象軍団は実戦で戦うというよりも、見た目で敵軍を圧倒する狙いがあったと考えられています。
このコインで表現された象たちは、セレウコス1世がマウリヤ朝と和平を結んだ際、チャンドラグプタ王から得た500頭の戦象を表しているとされています。
象を表現したコインは古代ギリシャ・ローマでは度々見られますが、四頭立ての象の戦車が表現された例はほとんど無く、大変稀なケースといえるでしょう。